不動産に関する法的規制のひとつに「日影規制」というものがあります。
不動産購入のケースの中でも特に「建売住宅の購入ではなく土地を購入して注文住宅を建てる」という場合は、この日影規制について事前に理解しておくことが非常に重要です。
この機会に日影規制の概要と注意点を知っておきましょう。

日影規制とは？不動産購入時に気をつけなければいけない理由

日影規制とは「新しく建てる家が周りの家などの日照権を侵害しすぎないように、建物の高さや形態を制限する」という規制です。
不動産購入取引の中でも「すでに家が完成している建売住宅を購入する」という場合は、建売住宅を建てる際に日影規制はクリアしているはずですので、気にする必要はありません。
しかし、土地購入をしてイチから家を建てるという場合は、家の設計時に「日影規制に違反しない家」を考えなければいけません。
「夢の注文住宅」だからといって、周りの日照権を無視して好き勝手に建てることはできない、ということです。

土地購入から始める不動産購入においての日影規制の注意点

土地購入から始める不動産購入の場合、購入予定の不動産用地が日影規制の対象になるのかどうかを知っておくことが必要です。
日影規制は、あくまで住宅の日照権問題にかかわる規制ですので、商業地や工業地はこの規制の対象外となります。
日影規制の対象となるのは、第1種低層住居専用地域をはじめとした住宅地。
そして、住宅地であっても「低層住居専用地域のほうが中高階住居専用地域よりも日影制限の内容は厳しくなる」など、その用途地域によって規制の内容が異なるという点がひとつめの大きな注意点です。
そして日影制限にはもうひとつ大きな注意点があります。
それは「日影規制の規制内容は全国一律ではなく、各地方公共団体がそれぞれ、建築基準法の内容をもとに作成しているので自治体によって規制内容が多少異なる」ということです。
日影規制についての詳しい内容は、各地方公共団体の都市計画課で確認しましょう。
とにかく、土地購入の際には事前にその土地の日影規制について知っておくことはとても大切です。
日影規制のことをまるで考えずに「アクセスのいい立地だから」という理由で土地を気軽に選んで、あとから「思った以上に日影規制が厳しくて、自分たちが望むような家を建てることができなかった」と後悔しても遅いですよ。
大きな買い物だからこそ、事前のチェックはしっかりやっておきましょう。

まとめ

今回は日影規制について、その概要や注意点を解説しました。
「不動産購入は土地購入から始める」という人にとって、この日影規制は絶対に知っておくべき規制ですので、土地購入を考えている人はぜひ今回の内容を参考にしてください。
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