土地購入を検討する際に、他の条件はピッタリなのに「敷地内に電柱がある」といったケースがあります。
敷地内に電柱があれば、それだけで土地の一部を専有されてしまいますから、電柱はない方が良いと思ってしまいますよね。
今回は電柱がある土地を購入する際のメリット・デメリットや、電柱の移設方法についてご紹介いたします。
電柱がある土地を購入するメリット・デメリット
まずはデメリットをご紹介します。
●鳥のフンが落ちてきて不衛生
●電柱の場所によっては、車の出入りがしにくい
●作業員が保守点検にやってくる
●自然災害などで倒れてきた場合は「免責」となり損害賠償責任が発生しない
●資産価値が低下してしまう
このように土地に電柱があることはデメリットばかりのように思えます。
一方で電柱があることによるメリットも実は存在します。
電柱がある土地を購入する際のメリット
メリットは2つあります。
●値段交渉がしやすい
電柱がある土地は購入する際に値段交渉がしやすいです。
しかし必ず値下げしてもらえるというわけではなく、あくまで値段交渉がしやすいという認識に留めておきましょう。
●電柱の敷地料が受け取れる
敷地料は電力会社から土地の所有者に支払われます。その額は電柱1本あたり年間1,500円(宅地の場合)ですが、こちらは電力会社に請求しないと受け取ることができません。
購入した土地の電柱は移設可能?移設する方法とは?
やはりメリットよりもデメリットが目立ってしまう敷地内の電柱ですが、移設は可能なのでしょうか?
電柱の移設は「敷地内から公道」や「私道から公道」に移設する場合などでは、承認されないケースが多くなってきています。
しかし次のパターンでは比較的承認されやすくなっています。
●保有する敷地内での移設
●公道や私道から保有する土地内への移設
●保有する私道から私道への移設
上記の場合では移設費用は電柱を管理している「電力会社」または「NTT」のどちらかが負担してくれるので費用を負担することはありません。
●近隣の土地へ移設する
この方法もありますが、その土地の所有者の許可が必要になります。また工事費用として15万円程度の負担が求められるケースが多いです。